キャリアコンサルタントの勉強のために学校に通い出してから早1か月。
先生も生徒さんも、人の支援に携わりたい方々ばかりなので教室はほんわか温かい雰囲気。
通うのが毎回楽しみです。
学ぶ中で、「あ、これ育児でもめちゃくちゃ使えるな」と思った技法があるので、書き残しておきます。
それが「繰り返し/伝え返し」です。
繰り返し/伝え返しとは
「繰り返し」というのは、相手が話してくれた言葉を受け止めて、こちらから同じように言葉を返すことです。
例えば、息子が学校に行く前に「なんか、体がしんどい」と言った時に、
「え、熱計ってみたら?」とすぐに行動の提案や判断をするのではなく、
「そっか、体がしんどいんだね」と、話してくれた感情や状況をもう一度言葉にして返してあげる、といった具合です。
「伝え返し」は、さらに会話を続ける中で相手の言いたいことの要点をとらえて、こちらの言葉に置き換えて伝えてあげることです。
繰り返し/伝え返しの効果
相手が言った言葉を、受け止めて伝え返すことで、
・「この人は私の思いを理解してくれている」と相手に実感してもらうことができる
・相手自身が自分の感情を再認識することができる→相手自身の自己理解が深まる
といった効果があります。
伝え返しは、少しコツがいりますが、繰り返しは誰でもすぐに実践できるように思います。
例えば夫婦の会話で、自分がちょっと体調が悪いことを旦那さんに伝えたい時に
「今日、ちょっと体調悪くて…」
と言ったら、旦那さんから
「熱はあるの?」「病院行ったら?」
と、即座に熱の有無を聞いたり、行動の提案をされたりしたら…なんか辛いですよね。
旦那さん的には全く悪気はないんでしょうが、妻としては
「この人に言っても何も分かってくれない」
ってなっちゃいますよね。
逆に、
「そっか、体調悪いのか」
と、一旦受け止める言葉があると、だいぶ気持ち違いませんか?
仕事ができるママこそやってしまいがち 相手の気持ちや行動の先回り
「そうは言っても、そんな毎回保健室の先生のように丁寧に我が子と接してられない!」
という声が聞こえてきそうですが…
実際にその通りで、私も完璧にできているわけじゃありません。
気持ちに余裕のない時は、繰り返しどころか返事すら億劫な時もあります(汗)。
ありませんか??
あと、すっごく思うのが、仕事ができて忙しいママは「言われる前にやる」「1言われたら10返す」といった、相手の期待以上の成果を出すという能力が身についていますよね。
だから、そんなまどろっこしい会話をしなくても、我が子が何を求めているかだいたい分かると感じる方も多いと思います。
私はと言うと…仕事はアレですが、やっぱり自分の子どもが何を言いたいかは察しがつくことも多いです。
なので、よく話も聞かず一言目からあーだこーだと返してしまったり、決めつけてかかるような言葉を返してしまうことも。
でもそうやって先回りせずに、意識して繰り返しや伝え返しをしてみたところ…
明らかに話をする子ども達の表情や、会話の深まり方が変わりました。
親子の会話でどんどん使っていきたい「繰り返し/伝え返し」
特に息子は小学3年生。
親以外の人と過ごす時間も少しずつ増えて、彼なりの世界を広げてっている最中。
大人からしたら「それってこういうことでしょ。」と、すぐ答えが出せるようなことでも、彼なりの考え方や答えの出し方があって。
その思考の道のりを簡単にジャッチしたり、先回りして誘導してはいけないな、と感じます。
キャリアコンサルタントが書いた、コミュニケーション本
本屋さんでよく並んでいるのを目にするこちら。
「言いかえ図鑑」
会話でとっさに出る一言目を、相手にどう言って返すと気持ちよくコミュニケーションが取れるようになるのか、を学ぶことができます。
漫画と文章がバランスよく織り交ざっているので、読み進めやすいです。
著者の方は、2級キャリアコンサルティング技能士の資格をお持ちで多方面で活躍されているのだそう。
私が気に入っている「繰り返し」と似た技法の紹介もありました~。