より良い自分であるための練習帳

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【読書記録】不安な時代に子を送り出す親こそ読みたい、植松努さんの著書『不安な時代に踏み出すための「だったらこうしてみたら?」』

友人知人からオススメされた本は、よっぽど読み切れない理由がない限りは読んでみる、そう決めています。

勧めてくれた人の感性に触れられる絶好の機会だと思うので。

そして、勧めてくれた方自身も、私の生き方考え方に通じるものがあるのでは?と思って、その本を紹介してくれたのだと思うから。

今回は、【植松努さん】という方の「本」…ではなく、「動画」の話から始まったのですが、

「子育てを頑張る今この時に出会えて良かった」と思えた一冊となったので、ご紹介したいと思います。

まずは、ある日の職場の先輩と私の会話にお付き合いください。

先輩「Cgigusaさん、植松努さんて知ってます?」

私「え、すみません、知らないです。なんかすごい方なんですか?」

先輩「Chigusaさんみたいな熱い方なら知ってるかと思ってました!ドラマの下町ロケットの主人公のモデルになった方で」(私は比較的熱い人間と思われているらしい)

私「え! 下町ロケットってモデルがあったんですか!?知らなかった〜」

先輩「そうなんですよ!私最近、その植松努社長のYouTubeめっちゃ見てるんですけど、すごくいいんですよ!熱いんです!親目線で聞いても泣けるんです!本も出してるみたいなんですけど。でも私は活字がちょっと苦手でYouTube派ですが、Chigusaさんは本好きなのでもし機会があったら読んでみて下さい」

参考:ドラマ「下町ロケット」

以上です。

こちらの先輩は、娘と同い歳の女のお子さんがいて、いつも子育てのことで相談し合ったり励まし合ったりして、私にパワーをくれる大切な存在。

熱いドラマが好きで、下町ロケットも一緒にどハマりしました(それもあって熱い人間と思ってもらえているのかも笑)

てことで早速読みました!

 

植松努さんとは そして目指す夢とは

植松努さんは、北海道で植松電機という会社を営む社長さん。

宇宙開発の事業を手掛けながら、「人の自身や可能性が奪われない社会」を実現することが夢である植松さん。

これからの未来を生きていく若者達に対して支援活動をおこなったり、本や講演などを通じて温かいメッセージを送り続けていらっしゃる方です。

植松さんは、人の可能性を奪う「どーせ無理」という言葉をこの世から無くしたい、そうおっしゃっています。

多感な子ども達向けに書かれた本だけど、親こそ読んでおきたい一冊

今回私が読んだ、

『不安な時代に踏み出すための「だったらこうしてみたら?」』

は、若者から寄せられた将来への不安や疑問を、植松さんが「だったらこうしてみたら?」と提案する形で答えていく、といった内容で話が進んでいきます。

例えば

Q何がやりたいのか、よくわからない。

Q人より劣っていて、どうしても自信を持つことができない。

Q将来ちゃんと稼いで生活できるか不安

などなど、今ドキの子が抱えてる悩みがたくさん出てきます。

今ドキの子って書きましたが、私も小学生〜高校生の間、これらと同じようなことでひたすら悩んでいたように思います。

でも、昔より情報量が膨大で、ネットやSNSが普及した現代に生きる若者は、常に周りと比較して自信が持てず、より一層不安の渦に飲み込まれやすい状況にいるように思います。

そして、これらの悩みは、子どもだけに限らず、今を生きる親も同じように悩んでいたりしていないでしょうか?

試しにQの後に「子どもが」と入れてみると…

Q子どもが何がやりたいのか、よくわからない。

Q子どもが人より劣っていて、どうしても自信を持つことができない。

Q子どもが将来ちゃんと稼いで生活できるか不安

なんとまぁ…違和感なく親のお悩み相談に早変わりしませんか?

親も親で、子どもの将来が不安で悩んで、我が子に何かしら自信をつけさせてあげたいと躍起になっている。そんな状況、多いと思います。

この本を読んでいて、わたしの中の

「悩んでいた若かりし頃の自分」

「不安な時代に子育てをする親としての自分」

この二人の自分が、植松さんの言葉に同時に勇気づけられるという、不思議な感覚を味わいました。

好きを誰かと比べないで

「比べる自信」と植松さんは表現していますが、人は何かしら人より秀でているものがないと安心できない生き物。

しかも、「学校の勉強」や「将来に役立つ」と言う枠の中で秀でていないと、認めてもらえない、そんな空気感があります。

植松さんは、

「自分の好きを誰かと比べないで」

と言います。

「絵を描くことが好きだけど、絵が上手い子は他にもたくさんいるから仕事にできるわけがない」

「本を読むのが好きだけど、自分よりたくさん読んでいる人がいるから、趣味とは言えない」

などと、自分の好きを誰かと比べて劣っていると思う必要はない。

植松さん自身、高校時代までは「学校の勉強」と言う枠の中では全く評価されなかったそうです。

飛行機が好き、ロケットが好きだけど、学校の勉強と関係ないことはするな!と言われ、その学力では飛行機の仕事に就くなんて無理だ、と言われ続けたそう。

でも、植松さんはどーせ無理と諦めたりしなかった。

自分の好きに正直に生きたことで、大学では自分が好きなことをとことん学ぶ機会を得られ、宇宙開発の仕事をするまでになりました。

「自分の好きを大切にしてください」

植松さんは、本書の中で繰り返し繰り返し、そう述べています。

生きていくために大切なこと

人の役に立つために必要なのは、他人より優れていることではありません。

本当に必要なのは、思いやりと優しさです。

この2つがあれば、間違いなく君は、人の役に立つ人になれます。

後書きは、思わずウルっと…涙無しには読めませんでした。

辛さ、苦しさ、得たもの、失ったもの、成功も失敗も、全てを経験して生き抜いて来た人だからこそ溢れ出てくる、優しく温かいメッセージ。

我が子は我が子のままでいい。我が子の好きを応援して、見守る勇気を持とう。

「子育てを頑張る今この時に出会えて良かった」と、そう思える一冊となりました。